Microsoft Azureとは?|知っておきたい3つのコト【入門編】
こんにちは、AoTo(@AoToLog_)と申します。
ビジネスやニュースなど、様々な場面で「Azure」という言葉が出てくるようになってきています。そもそもAzureとはなんでしょうか?
今回は、Microsoft Azureについて最低限知っておきたいことを3つに絞ってまとめました。
Azureの概要と特徴
Azureとは?
Azureは正式名称は「Microsoft Azure」といい、その名の通りMicrosoft社の提供するクラウドサービスです。
世界・日本におけるクラウドインフラサービス市場におけるシェアは、2020年時点ではAWSに続いて第2位となっています。
Microsoft社といえば、OSのWindows OSやSaaSサービスのMicrosoft 365、ハードウェアではSurfaceなど知らない人はいないという程、幅広いサービスを提供している企業です。
そんな中でもMicrosoft Azureは、IaaSやPaaSに分類されるパブリッククラウドサービスです。クラウドサービスの概要については以下の記事をご覧ください!
Azureの特徴
まずはクラウドサービス共通の特徴である、コストパフォーマンス・柔軟性・迅速性・信頼性の高さを知っておきましょう。
クラウドサービスは、webサイトの作成やアプリケーション構築の際に必要なモノを、自前で用意せずともMicrosoft社が用意してある設備を利用する形で進められます。
それ故に、初期費用がかからず、必要な分に合わせて、使いたいと思ったらすぐに、セキュリティなども安心して利用できるのです。
しかし、これらの特徴はほとんどのクラウドサービスに共通しています。では、Azureならではの特徴とははなんでしょうか?
Microsoftとしての強み
Azureの最大の特徴は、OSからハードウェアに至るまで様々なITサービスで必要不可欠なサービスを展開している、Microsoft社のクラウドであるという点です。
Azure Portalによるリソース管理は非常にわかりやすく、初心者でも簡単にクラウドサービスを扱うことができます。この特徴はAzureのメリットとしても後述します。
Azureのメリット
Microsoft Azureがどのようなクラウドサービスかを把握したところで、Azureを利用するメリットを考えてみましょう。
Azureを利用するメリットは、大きく3つの点を上げることができます。
グローバル×国内利用
Azureを利用する上で欠かせないメリットが、グローバルなサービスであるということです。日本国内からも米国の地域にサーバを置くことができ、サービスを利用しようとすればすぐに利用を開始できます。
アクセスも非常に高速で、どこにサーバを置いているかを気にすることなく利用することができます。
日本の司法に準拠
Azureは日本の法律を準拠法としています。
日本を所在地とするデータセンターは、管轄裁判所も東京地裁裁判所としているため、米国の法律などによって国内のデータセンター内の情報が捜査対象となることはありません。
コンプライアンスでも、マイナンバー法を始めとして様々な情報を扱うための法律に準拠しており、安心して利用することができます。
日本円での支払い
また、日本円での支払いが可能であるという点も抑えておいて良いでしょう。支払い方法はクレジットカードに限られますが、為替の影響を受けずにサービスを利用できるため、安心してコストを管理できます。
Microsoftサービスとの親和性
前述した通り、AzureはMicrosoft社のサービスであるため、他のサービスとの親和性が高いです。
特にMicrosoft 365(Office)やSharePoint、OneDriveなどのサービスはAzureを基盤としたSaaSとなっており、既存のアプリケーションとの連携や移行がスムーズにできます。
Microsoft社のアプリケーションを利用していれば、Azureを利用していると言っても過言ではなく、Azure ADと呼ばれる認証サービスによって、シームレスにAzure上で展開・開発した独自のアプリケーションと連携することができます。
無償のサブスクリプション
Azureでは始めは無料でサービスが利用できます。
アカウント作成後から無料のサブスクリプションを利用すると、以下のサービスが利用できます。
- 1ヶ月間に様々なサービスで利用できる¥22,500のクレジット
- 12ヶ月間無料で全ての種類のサービスが利用できる
- 25種以上の期間に関係なく無料のサービス
さらに無料で出来ること
12ヶ月間無料のサービスには12種類のAIサービスが含まれており、他のサービスと併せて利用してみる事をオススメします。
さらに¥22,500のクレジットは期間内であれば、従量課金アカウントに変更したとしても引き継がれるため、初期費用を抑えてサービスを利用したいという方にとてもオススメです。
Azureの始め方
それでは、Azureを利用するために必要なコトを確認しましょう。
アカウントを作成する
Azureでは認証にMicrosoftに紐づけられているアカウントが必要です。
アカウントの種類には、個人のアカウント・組織のアカウントがあり、まず利用してみるには個人のアカウントを用意しましょう。(組織のアカウントは主に企業ドメインのアカウントで、業務利用の際に使用します。)
アカウントはMicrosoftに登録すればどのメールアドレスでも利用できます。他に、GitHubアカウントを所有していればそのまま利用することができます。
サブスクリプリョンを確認する
まず始めるにあたって、無料サブスクリプションを作成しましょう。また、無料のアカウントで課金は発生しませんが、支払先の設定が必要です。個人利用の場合はクレジットカードを登録しておきましょう。
料金は発生しない
作成から30日間は¥22,500のクレジットが付与されるので、一部の有料サービスも無料で利用することができます。また、無料のサブスクリプションの場合、無料分を超過しても支払いが発生することはないので、安心して利用できます。
サブスクリプションは1アカウントに対して複数作成することができますが、無料サブスクリプションは1つだけしか作成できません。そのため様々なサービスに触れてみるために、無料のサブスクリプションで初めてみましょう。
スムーズに変更できる
無料のサブスクリプションでは利用できないサービスもあります。Azureに慣れてきたらサブスクリプションをそのまま従量課金に変更できるので、必要に応じてアップグレードしましょう。従量課金でも、全てのサービスの利用を停止することで利用料金は掛からないので、不要なサービスは停止・削除しましょう。
実際に触ってみる
無料のサブスクリプションを作成したら、まず実際に触ってサービスを利用してみましょう。
主なリソース
以下に、Azureの代表的なサービスをまとめました。これら一つ一つがAzureにおいてリソースと呼ばれる、サービスの形態です。
Azure 仮想マシン | 実際のコンピュータのように動作する仮想のコンピュータ |
Azure WebApps | OSを気にせずに利用できるPaaS型サービス |
Azure Storage | インターネット上にファイルを保存するストレージサービス |
Azure Files | インターネット経由でアクセスできる共有フォルダ |
Azure SQL Database | Microsoft SQL Databaseのマネージド型SQLデータベース |
Azure Cosmos DB | 複数のデータモデルに対応したNoSQL型のデータベースサービス |
Azure CDN | 画像や動画などのWebコンテンツのキャッシュサーバ |
Azure Data Lake | 自動スケーリングを備えた大量のデータを保存できるデータレイク |
Azure HDInsight | 人気のオープンソースフレームワークを利用できるビッグデータ分析サービス |
Azure Machine Learning | 提供されたデータを機械学習を用いて予測分析できるサービス |
Azure IoT Hub/Edge/Central | IoTデバイスを接続しクラウドで監視・制御・処理し利用できるサービス群 |
Azure Functions | サーバを常に必要せずプログラムを実行できるサーバレスコンピューティングサービス |
その他の管理ツール
Azureではこれらのリソースを利用するために、便利な管理ツールが用意されています。